地域の小さい酪農家と交流牧場の出会い

香川県高松市・しおのえふじかわ牧場

始まりはとても……、そう本当に小さい水滴が1滴落ちたような波紋だったと思います。
しかし今その小さな小さな波紋は他の小さな波紋と共鳴し大きな波になろうとしているのです。

私の住む塩江町は香川県では比較的小さな町になります。
この町で51年前に祖父が一頭から創めた酪農経営は、一時期は育成牛も含め100頭になっていました。
現在では育成はしておらず、作乳牛25頭ほどでやっています。

転換期は私にとってはいきなり訪れました。
酪農家としてのゆっくりと・しかし確実に訪れつつある限界を感じ、多頭化か頭数削減かと言う選択を迫られた時、父は削減を選び牛乳に付加価値を付けソフトクリームを販売する決断を下しました。

交流牧場連絡会に参加させて貰ったのも丁度この頃です。
前段階のスタンプラリーに参加し、今度は自分達酪農家の手でさまざまな活動を行っていく…… そんな夢と希望、そして少々の不安、様々な気持ちを抱え、連絡会を立ち上げ、今10年と言う節目を迎えようとしています。

この10年間は私にとって言葉では表し難いほど充実した10年だったと思います。 連絡会に関わる事により、様々な情報を直接聞く事が出来た、 これは何にも勝る経験です。
連絡会の一番のメリットは?と聞かれたら、私は迷わず今言った事を挙げます。
活動に参加し、酪農家や消費者と交流し、酪農家から見た意見・消費者から見た意見両方を聞ける何とも贅沢な話ではないですか?

今牧場では地域全体を巻き込んだ大きな地域おこしとして、グリーンツーリズム(滞在型の余暇活動)を進めています。
今はイベント選択式の観光的な方式が主です。
しかしゆくゆくは観光的な物では無く一般の農家も巻き込み、地域全体を1つの教室に見立てて遊びながら学べる!そんなGT(グリーンツーリズムの略)を目指しています。

祖父が一頭から創めた酪農と言う水滴は小さな小さな波紋を立て、父がその波紋に新しい水滴(直営販売)を落としさらに波紋を大きくしてくれました。
祖父と父が作ってくれたこの波紋を育て、大きな波に育てる事が出来るかどうか……それはこれからの私達に掛かっていると痛感しています。
しかしその波もそう遠くない日に訪れさせます。

これからどんな事が起きるか判らない時代に突入していきますが、連絡会の仲間達と協力しながらやって行きたいと考えています。