東濃牧場の使命

岐阜県恵那市・東濃牧場

東濃牧場は、岐阜県の酪農振興を目的に、東濃地区共同利用模範牧場設置事業により昭和46~48年に、恵那市、岩村町、山岡町(平成の大合併で、現在は全て恵那市)にまたがる標高630~710mの中山間地の丘陵地に岐阜県により建設整備されました。
牧場面積は284haで、このうち約53haが採草専用地で、約164haが放牧地となっております。
飼養頭数は、平成20年4月末現在、乳用育成牛:516頭、黒毛和牛繁殖牛:54頭、和牛育成牛及び子牛:56頭及び預託放牧牛:29頭で、職員8名(公社職員:4名、県派遣:2名、専門員:2名)で管理しています。

業務の中心は、大規模草地での自給飼料生産と放牧利用による乳用雌牛の育成事業であり、一部肉用牛の繁殖育成事業及び肉用繁殖牛の夏期放牧預託事業を行っています。これらの業務は、牧場開設当時は(社)岐阜県畜産開発公社が県から管理委託を受け運営していましたが、平成18年度からは指定管理者として(社)岐阜県農畜産公社(平成11年に(財)岐阜県農業公社と統合し名称変更)が管理運営を行っています。

東濃牧場の役割としては、酪農家から生後約1ヶ月令の子牛を買い取り妊娠6ヶ月令の初妊牛を譲渡するという、酪農家にとって経済、労力及び施設面での負担のかかる不採算部門を担い、県内酪農家の皆さんの経営の安定化に寄与することであります。

また、実用化の段階に入った受精卵移植技術を利用した和牛受精卵の乳用育成牛への移植による飛騨牛素牛生産や岐阜県畜産研究所で性判別された高能力乳用雌牛受精卵による乳用雌牛生産等の新技術実用化事業も行っています。

不採算部門を担っていることから、東濃牧場の運営は飼料、資材及び相場変動の影響を受けやすく、常に赤字に陥る危険をはらんでいます。
そういった中、極力経費削減を図り、優良な後継牛を酪農家に供給するため職員一丸となって努力してまいりました。

一方、広大な草地に放牧されている牧歌的な光景は、県民の憩いの場として、牛乳乳製品を広くPRする場所として、さらには酪農・畜産業に対する理解を深める場所として大きな使命を持っています。

開設当初から、地元児童の見学や体験学習も多く受け入れてきましたが、平成3年にステーキハウスを開設したのを手始めに、ふれあい用の綿羊舎、公衆トイレ、駐車場等を順次整備すると共に、職場体験・畜産体験学習や畜産フェア等のイベントや畜産研修会の会場としての利用を図ってきました。
平成13年には「酪農教育ファーム」に認定されると共に「地域交流牧場全国連絡会」にも入会し、ふれあい事業の拠点施設である「まきば館」を建設整備しました。
現在では、牧場来訪者は年間3万人以上になり、その内、学童・畜産体験の方が1千名余りで、まきば館利用者は約1万名になっています。

今後とも、東濃牧場本来の使命である県内酪農振興の根幹である乳用牛の育成事業に全力で取り組んで行くと共に、酪農・畜産業に関する教育及びPRの場として牧場が利用されるよう努力していきたいと思いますので、DF会員の皆様のご指導をよろしくお願いします。