十年を振り返って

熊本県合志市・オオヤブデイリーファーム

平成21年の地域交流牧場全国連絡会設立十周年を経て、月日の流れのはやさに驚くと共に、この連絡会の役割の大きさに、今更ながら考えさせられています。

振り返れば、五代さんとの出会いが、我が家でやってきた交流活動を後押ししてくださったし、その活動の必要性を再確認したものでした。
「五代さん」その方は、紳士的でやわらかい物腰の方でした。
丁度、年に一度の交流イベントを終え、会場の後片付けをやっている所へ県酪連の職員と一緒に見えた白髪の紳士は、「全国に、貴方方の様な活動をしている方がいます。ぜひ、その方々とのネットワークを作りたいと思っているのです。これから日本に於いて、教育の中に酪農体験を取り入れたり、消費者の方々と、身近に交流することが望まれてきます。その為に、ネットワークを作りたいと思っているのです。協力してもらえますか」と、言った内容のお話でした。

交流活動を始めて、数年が経っていましたので、イベント参加者の声から農業体験の必要性を感じていた私は、参加させていただくことにしたのです。
会議では、全国から集まった酪農家の皆さんの熱き思いを聞きながら、さらに、エネルギーをもらって帰ったものでした。
そして、試行錯誤をしながら、交流活動をしていた私たちが、これから目標を持って活動できることに体が震えたのを思い出します。

振り返ると、19年前、娘の一言で気づいた酪農(農業)の大切さを伝えることの意義を、交流活動を通して、少しでも理解してもらおう始めた体験活動が、今では全国各地で開かれています。

農業の持つ教育力、心の安らぎ、国土保全等多面的な機能を最大限に生かしつつ、私たちは、これからも、国民の食を預かる生命産業従業者として、自覚と誇りを持ちながら、更には、未来を担う子供たちの成長の手助けに一役買うことができたら、酪農家冥利に尽きると思います。

体験した多くの子供たちの感性の豊かさには驚くばかりです。乳搾りを体験した児童が、家でお母さんに「牛さんのお乳の温かさは「命の温かさ」なんだよ」とか、「牛舎のにおいは「生きてるにおい」なんだよ」等、感動の言葉を残してくれます。
子供たちの成長を大切に、これからも酪農応援団を育てていこうと思います。