“ここの牛乳を飲みたい”と言われる
牧場を目指して

岐阜県羽島市・大井牧場

家族構成・及び労働人員は、大井薫(父)が経営主で、母・禮子、哺乳担当=幸男(私)、管理一般=理恵(妻)、事務=ゆり菜(長女)みゆ梨(次女)樹里(三女)です。 家族労働のほかに、常勤の従業員が、1名います。

我が家の酪農の歴史は、戦前からで、父が生まれたころに始まりました。私で、三代目になります。
我が牧場は、都市近郊型の酪農で、名古屋市、岐阜市と約20kmと隣接した地域にあります。
市内の牧場によっては、文化センターなどの施設が隣に有るなど、牛舎と民家が隣り合わせて建ったりしているのも珍しくありません。
そんな都市近郊酪農であっても、岐阜県・濃尾平野の南部に位置し、木曽・長良川にV字型に囲まれた、輪中地域にあります。
すぐ西には、揖斐川もあり、つい最近まで、河川敷に放牧する姿がよく見られました。今では、交通事情により放牧も見られませんが、その名残で、河川に沿って酪農家が経営を営んでいます。

就農当時、平成元年、総頭数50頭、経産牛36頭240トンほどの出荷量から年々伸ばし現在、総頭数100頭、経産牛60頭、年間出荷乳量530トンほどまでになりました。
20年の間には、北海道からの導入牛に頼っていた経営を見直し、すべて自家産の牛に切り替え、河川敷などの草地借地を増やして、自家産の飼料を生産し、増頭と、飼料の増産に努めてきました。
平成14年には、牛舎の構造も変えました。牛を繋いでいる牛舎から、自由に動けるフリーバーン牛舎に新築しました。
労働面からでなく、牛が、搾乳から、食事(採食)・睡眠に至るまで、同じ場所で生活するより、餌場・ベッド・搾乳室と分かれていた方が、衛生的であると考え、今の牛の管理システムを導入いたしました。

今では、自然に牛がくつろいで横臥でき、健康で清潔な牛が、気持ちよく牛乳を出せる環境を創り出したと自負いたしております。
また、最近問題の食品偽装で、農産物を吟味する目が一層厳しいものが有ります。
それは、私たち酪農家にとっても同じです。

日本国民に、安全でおいしい牛乳を提供するために、牛乳の生産履歴(ポジティブリスト)はもちろんの事、糞尿処理も然り、・・・これからも質の良い牛乳をもっとたくさん生産する事だけでなく、酪農教育ファーム認証牧場にできる食育と、酪農の理解醸成に少しでも役に立てば幸いです。

私たちも、我が牧場を見学に来られる方々から教えてもらうことがあります。
それは、牛乳を飲む方々の顔、牛乳の味・食感、牛の偏見など、生産者としては気が付かないことや、直接言われないと分からない事がよくあると言うことです。

そういった場所、気軽に牛を見ることができ、牛を身近に感じられる場所を今後、牛舎の中にもっと増やしていきたいと思っています。
そのために、清潔な場所での搾乳はもちろんのこと、健康な牛・安全な餌、そして、牛がのびのびと生活できる環境を整え、本当に安全な牛乳、“ここの牛乳を飲みたい”と言われる牧場を目指します。