地域交流牧場として思うこと

富山県黒部市・新川育成牧場

新川育成牧場は、昭和46年に開牧しました。 富山県黒部市にあり、県東部の滑川、魚津、黒部の三市で運営する公共牧場です。
標高340メ-トルの高台に立つ牧場からは、富山平野と富山湾の彼方に広がる能登半島が一望できます。

育成牧場の名のとおり、当初は、夏山冬里方式で育成の省力化と放牧による強健な牛づくりによる酪農家支援が建設の目的でした。草地面積は85ヘクタ-ル、120頭の預託牛と70頭の牧場所有牛を飼養し、牧場有牛の中には22頭の搾乳牛が含まれ、生産される牛乳をジェラ-トやソフトクリ-ムに加工し、来場者に販売しています。

ふれあい事業のスタ-トは、1991年に開牧20周年記念事業として開催した新川牧場ファ-ムフェア-91がきっかけでした。
1991年は牛肉とオレンジが自由化された年でもあり、当時は肉牛農家や、素牛を供給する酪農家にも大きな影響が及ぶと予想されたことから、地域で生産された牛肉や牛乳、豚肉を地域の消費者に直接味わっていただき、地域の畜産農家の存在を積極的にアピ-ルすることで、畜産振興を喚起する、いわゆる地産地消のさきがけとなりました。
このイベントは現在も続いており、毎年5月3日から5日までの3日間、期間中約1万人の来場者が訪れる春の恒例行事として定着しました。

DF活動には、会の設立当初から参加しており、乳製品の製造を小さな工房で始めたばかりだったので、メンバ-の先輩諸氏から、製造や販売に関する多くの助言をいただき順調なスタ-トを切ることができました。
この会の特徴でもあると思うのですが、自分たちの持つ情報や得た知識は、秘密にしないでむしろ積極的に公開し、ともに前進しようとする姿勢を感じます。北から南まで経営形態や環境がまったく異なるメンバ-はライバルではなく、むしろ同志としての連携こそがたいせつにされなければならないのだと思うのです。

私たちは、地域に根ざした豊かな牧場づくりをテ-マに活動を展開しています。地域にとって新川牧場の存在は何なのか。地域のために新川牧場は何ができるのか。地域から新川牧場は何を求められているのか。DF活動を通じながら、これからもこれらの問いに積極的に応えてゆきたいと考えています。