牧場というと、どんな風景を思い浮かべますか?広い草地で草を食む乳牛?
確かにそんな牧場もありますが、広い草地を利用した牧場は北海道など一部で、日本の牧場の約47%は傾斜地の多い中山間地域と呼ばれる場所にあります。
牧場とは広い草原を意味する言葉ではなく、乳牛が暮らし私たちに毎日おいしい牛乳を届けてくれるところ。そして、乳牛を世話する酪農家が共に暮らし、働いている場所なのです。



自給飼料で牧草を与える牧場では、生育したばかりのやわらかくておいしい牧草を乳牛が直接食めるように、牧草地に乳牛を放して育てます。
日光浴と運動ができる放牧場は、乳牛にとっても健康増進の場所です。



乳牛の餌となる牧草を作るところです。 餌作りはおいしいミルクづくりのもとになるため、酪農家にとって大切な仕事です。
春先に種を蒔き、1番草、2番草、3番草と3回くらい牧草を刈り取ります。
刈った牧草は太陽のもとで3日間くらい干して乾燥させますが、干している最中に雨が降ったり、牧草が成長しすぎても栄養分が低下してしまうため、酪農家はお天気が続く時期を見計らいながら、刈り取りのタイミングを待ちます。



乳牛の糞尿は堆肥舎に運ばれ、約半年後には臭いのないサラサラな堆肥に生まれ変わります。
堆肥は牧草地に撒かれて次の牧草作りの肥料となる他、一般農家にも還元されて無農薬/有機栽培の米や野菜作りにも使われます。
牧場では乳牛の糞尿という“資源”を堆肥にすることで、新しいいのちの生育につなげて上手に循環させています。



搾りたてのミルクを保管するところです。
母牛の体から搾られるミルクは新鮮で、栄養豊富な生ものです。そのため腐敗もしやすく、すぐに4℃のバルククーラーと呼ばれるタンクで保管し、鮮度を保つことが求められます。



牛舎は餌を食べ排泄し眠る、乳牛にとって大切な生活スペースです。
乳牛の飼い方には、一頭ずつのつなぎ飼いやフリーストール、フリーバーンなど、さまざまなスタイルがありますが、乳牛が快適で健康的に暮らせるように万全の注意を払っています。



栄養たっぷりのミルクのもとになる、餌を保管する場所です。
乳牛の主食である牧草類にはさまざまな種類がありますが、大部分はイネ科とマメ科の仲間です。それらを乾草にして保存しています。
また乳牛は牧草の他にとうもろこしやビートパルプ、配合飼料など粒状の餌も食べます。それらは衛生的に管理できるように、飼料タンクに入れて保管します。



酪農家の多くは大家族で暮らしており、三世代同居なども珍しくありません。
家族総出で牧場の仕事に携わって暮らしています。
そして深夜の出産や、乳牛の急病にもすぐに対応できるように、ほとんどの酪農家は牧場内あるいはその近隣に住んでいます。



生まれてすぐの子牛が母牛と離れて暮らす場所です。
母牛はミルクを搾る仕事(搾乳)が待っているため、子牛は生まれてしばらくの間、酪農家が世話をして育てます。



餌を作ったり運んだりするためのトラクターや乳牛に餌を与えるための給餌車、糞尿を処理するための機械など、牧場にはさまざまな作業車、農機具があります。